■インテリアや調理も楽しめる薪ストーブの魅力

住まいにはエアコンや床暖房など様々な暖房機器を導入しますが、新築の際に薪を燃料とする薪ストーブを導入したいと希望する方が増えています。
薪ストーブは空間を暖める暖房機器としてだけではなく、揺れる炎を見て癒されたり、インテリア要素の魅力も感じる設備です。
また、機器によっては燻製などの調理を楽しめることも、人気のポイントとなっています。
以前は自然の中に経つ特別な家での導入が一般的でしたが、最近は一般的な住宅街でも取り入れられるケースが増加しているのです。

 

■薪ストーブの素材について

薪ストーブにはいくつかの対応がありますが、基本的なのが不燃材の床上にストーブを設置して、煙突が室内にあるスタイルです。
本体の素材では主に鋳鉄製や鋼板製が使われ、他にもソープストーンといった石や鋳鉄をホウロウびきした素材、スチールやステンレスなどのタイプもあります。
鋳鉄製は暖まるまで時間がかかるものの、冷めにくい特徴が魅力です。
一方、鋼板製は暖まる時間は早いですが、火が消えると冷めるのも早いという性質があります。
デザインでは鋳鉄の方は重みがあり個性が強いデザイン、鋼板はシンプルなデザインが多いです。
また、縦長タイプと横長タイプのものがあり、モダンやクラシックなスタイルに分けることもできます。
他にもオーブン機能を持つものなどもあり、設置する空間に応じてオーダーで製作することも可能です。

 

■薪ストーブの分類と特徴

燃焼室の開閉から分類すると、エアータイト型とオープン型の2種類に分けることができます。
エアータイト型では前面に設けられた扉で燃焼室を密閉しており、熱が外へ逃げにくく暖房性能に優れていることが特徴です。
一方、オープン型は燃焼室が開放されている状態なので、火の姿をそのまま楽しむことができるでしょう。
また、暖房方法では輻射式と対流式に分けられます。
輻射式は熱をストーブの内部で循環させて、蓄熱させてから輻射熱を送って室内を暖める方法です。
対流式は暖めた空気を自然、もしくはファンなどの機械で強制的に室内に送り出して暖める方法になります。

 

■薪ストーブは排煙に配慮した性能を持つ

薪ストーブには排煙に関しても配慮された性能を持ちます。
燃料に薪を燃やした時に発生する燃焼ガスから不燃物を排除し、再度燃焼させることで排煙をクリーンにさせ、同時に暖房性能を向上させています。
二次燃焼では触媒装置で煙を低温で燃焼させる方法、触媒は不使用で発生した煙に高温の空気を加えて最燃焼させるクリーンバーン方式など様々あり、メーカーや商品によって異なるので、特徴などはしっかり確認しておきましょう。
また、煙突には一重煙突と二重煙突の2種類があります。
一重煙突では外気によって煙突内部の温度が低下するため、燃えにくく煙が逆流することもあるので理解しておきましょう。
一方、二重煙突は直径が違う筒を重ね合わせているので、一重煙突より温度が下がりにくくなっています。
断熱材を使用した断熱二重煙突はコストが少しかかる反面、安全性や機能性などは一重・二重煙突よりも優れているのでおすすめです。