■断熱性の高い住宅は断熱建材で実現

断熱建材は室内の熱を逃がさず、無駄なエネルギーを使うことなく快適な室内空間を保つことができる建材です。
その断熱建材には壁や天井、床などに使われる断熱材、ドアや窓などの開口部に使われる断熱開口部材、気密性を高める気密補助剤などの種類があります。
断熱性に優れた住宅をつくるためには、断熱建材で家全体を隙間なく包むことが重要ですが、窓や扉などの開口部分も断熱建材を使用しない限り、本来の効果を発揮させることは難しいと言えるでしょう。
建材メーカーでは断熱サッシや断熱玄関ドアの商品もバリエーションが豊富になっています。
特に断熱玄関ドアはどのメーカーも性能を向上させ、デザインもバリエーション豊かな特徴を持ちます。

 

■断熱玄関ドアが持つ性能

断熱玄関ドアはドア本体内部にウレタンなどの断熱材を詰めたり、枠に断熱樹脂や気密材を使うなどして、冷気や暖気の侵入・流出を防ぐ工夫がされた建材です。
ドアの厚さは40~80mmぐらいで通常の玄関ドアより厚みがあります。
ドアに窓が設けられているデザインでは、複層ガラスや高断熱複合ガラスを使って断熱・気密性を高め、熱の伝わりを抑える工夫が施されているのです。
また、断熱・気密性能と一緒に遮音・防音機能に優れており、交通量が多い道路に近い住宅に最適なドアとも言えます。
メーカーや商品、あるいは構造によって断熱性能も変わるため、省エネルギー基準への配慮と、地域条件にあった仕様を選びましょう。

 

■開き戸以外に引き戸もある断熱玄関ドア

建材メーカーの商品では断熱玄関ドアの素材に金属が用いられ製品が多いですが、国産と輸入品どちらも木製の断熱ドアもあります。
最近は以前と比べてデザインのバリエーションも増え、ナチュラルタイプからモダンデザインなど様々です。
木目を表現したデザインは高級感があり、他にはシャープなデザイン、お好みに飾りを設けることが可能なデザインも登場しています。
他にも小窓を設けたり、施錠したままでも風を取り込めたりできるタイプなども増えているのです。
また、開き戸だけではなく、引き戸タイプの製品も充実しています。
断熱性能にはある程度の制約が存在しますが、デザインもとても充実しているのでプランニングはしやすいと言えるでしょう。
大きく開閉スペースを取る必要のない引き戸タイプは、玄関周りに十分なスペースを確保できない場合、駐車スペースも兼ねている場合に最適です。

 

■勝手口のドアも断熱ドアがおすすめ

プランニングによっては、玄関だけではなく勝手口のドアやテラス窓にも断熱仕様のタイプを導入するのがおすすめです。
アルミと樹脂の枠、樹脂枠に複層ガラスを取り入れて断熱性を確保し、さらに採光や通風も図ることが可能なタイプもあります。
窓も含めて、家全体の断熱性能を配慮して選ぶことが重要なポイントです。