高齢で維持管理が厳しい…新築のプランニングからの配慮
■高齢を迎えると一戸建ての維持管理が困難になる
一戸建ての住まいで生活する高齢者の中には、建てた当時は何もないが、歳を重ねるたびに住まいの維持が難しくなるといった声が多く挙げられます。
住まいを維持するために設備や建材のお手入れにメンテナンス、それだけではなく雨戸の開け閉めや電球交換、植木の手入れなどが若いころと比べて難しくなるので、維持しながら快適に暮らすことが厳しいと感じる高齢者も多いのです。
このことを配慮し、新築する時点で老後に感じる不便を軽減できる設備や建材を選んで建てることが望ましいと言えます。
■老後の負担を重ねないために、長期的な視点でプランニング
一戸建てを維持するためには、状態に合わせてメンテナンスや修理、修繕を正しい方法で行うことです。
なので、家を建てる時は年齢に関わらず、メンテナンスやリフォームは長期的な視点を持ってことが重要と言えるでしょう。
ですが、高齢になってから大がかりなリフォームやメンテナンスは体力や精神的、さらに経済的にも負担がかかってしまいます。
老後の負担を軽くするためにも、家族のライフステージやメンテナンス費用、工事規模などもしっかり考えたうえで、建材や設備を選ぶことが大切です。
長期保証の対象となる商品や、取り換えが簡単な商品を選ぶといいかもしれません。
老後に配慮した外周りのアイテムを選ぶポイント
■屋根材や外壁材を選ぶポイント
経年劣化などの不具合で特に気になる部分が、屋根や外壁などの外周りではないでしょうか。
外周りは住まいの美観への影響だけではなく、建物自体の寿命にも影響するので、耐久性や耐候性の優れた素材を選ぶことが望ましいです。
例えば、外壁材を美しく維持するのであれば、セルフクリーニング機能がある塗料、光触媒などで汚れが付きにくい商品、メンテナンスフリーの素材も多く登場しています。
屋根材は耐久性が高く、さらに色褪せしにくい素材を選べばメンテナンスを軽減することができます。
最近は塗膜保障のある商品もあるので、ぜひ検討してみましょう。
■エクステリア建材を選ぶポイント
デッキやベランダ、雨どいなど外周りのアイテムは、屋根や外壁材と同じく、性能やメンテナンス方法、時期などの情報を確認して選ぶことが大切です。
デッキやベランダも経年劣化が気になる部分になります。
ウッドデッキは手入れのしやすさを重視するなら、無垢材ではなく樹脂製等などの素材を選ぶこともポイントの1つです。
無垢材でも薬剤などで耐久性が高いものもありますが、メンテナンスの手間を省きたいのであれば樹脂製等がおすすめになります。
そして、雨どいは老朽化や枯葉が溜まると水があふれ出してしまい、建物に被害を与えるリスクがあるのです。
高い部分にあるため、修理や枯葉の掃除は大変な部分でもあります。
雨どいも耐久性が高く、枯葉が入りにくい工夫がされた商品を選ぶ必要があるでしょう。