惑わされない家づくりのポイントとは

■家は工業製品ではありません

最近の住宅は外壁にサイディングを貼り、色を上下で分け、どこか似たようなデザインの家が立ち並んでいると印象をもった方はいませんか?

少々オーバーな言い方になりますが、そのような住宅は工業製品のように感じてしまいます。
きっと熟練の職人さんの手仕事を減らし、組み立て作業を中心してクレームを減らし、工期を短縮することが目的でしょう。

そうすることでコストだけではなく、職人の人件費も抑えることが可能です。

ですが、そのような家は新築時はとてもきれいですが、後が劣化の道を辿ります。

本来、住まいというのは完成してからが本スタートであり、時間をかけて住まいの雰囲気や味を引き出していくものです。

住まいづくりでは、経年美という視点を忘れないように心掛けましょう。

■ローコスト住宅は魅力に感じる

ローコスト住宅には明確な定義は存在しません。

一般的にいえば、坪単価を安価にして建てられるということでしょう。

しかし、ローコスト住宅は単純な工事で手間をかけずにつくられてしまう家です。

しかも、キッチンや洗面台、トイレにドア、サッシなど設備機器や建具は中級品以下の商品がほとんどとなります。

年間単位で製造元より大量購入することで、コストダウンを図っているのです。

もし標準仕様以外の商品を選べば、価格は一気に高騰してしまいます。

ローコスト住宅という言葉に惑わされず、安心安全の住まいのために内容をしっかり確認することが重要です。

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■偽物の建材が多いので注意

 

現在の住まいは50年ほどもつと言われています。

しかし、日本住宅の平均寿命は約26年という結果があるのです。
一方アメリカは約44年、イギリスは約75年という結果なので、日本はアメリカと比べて約2分の1、そしてイギリスとは約3分の1しかもちません。

なぜ日本住宅の寿命が短いのかというと、内装材にビニールクロス、床材に合板などの偽物の建材を使用しているからです。
ビニールクロスの場合、約10年を目安に貼り替えのメンテナンスが必要です。
また、床材は表面に0.2~0.3mmの極薄な無垢材シートを貼っており、これに傷がついてしまうと真下に合板があることを確認できます。

これらの貼り変えにはお金が掛かってしまいます。
本物の材料は高くつきますが、ライトニングコストを考えるとお得です。