家づくりで家族の絆が深まる?

家づくりを行う過程は、自分の家族やその家族の将来について見つめなおす良い機会となります。
ただ漠然と考えるのではなく、家族の成長を時間軸に落としてみたり、この先5年後、10年後家族がどうなっていくのかを想像してみたり、家族のことをより考えるきっかけとなります。

近年人気急上昇の対面キッチンやリビング階段、リビングの勉強コーナーなどは、夫婦や親子のコミュニケーションの場を重視して形となったものだといえるでしょう。
住宅の間取りは、家族を思う愛情の変遷を辿っているかもしれません。

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例えば、過去にこんな事例がありました。
家を建てる予定のお父さんが「子供の様子がいつでも分かるように、2Fへ行く階段はリビングに通したい。でも娘が思春期になれば、1Fのお風呂を使う時、来客がいればリビングを通りづらいかもしれないから階段からお風呂へはリビングを通らなくても行けるように設計したい。」と希望を出したそうです。

当初娘さんはまだ2歳だったそうですが、娘が大きくなった時のことを配慮したり、奥さんにも意見を聞きながら娘さんの幸せな将来のことを思い描きながら家の間取りを考えられたことが想像出来ます。

また、新築に伴って80代後半の高齢のお母様と同居されるご夫婦の事例も紹介します。
敷地面積の関係で1Fはお母さんの寝室、2FにLDKを配置することになったそうで、ホームエレベーターや階段昇降機の設置も検討したそうなのですが、最終的にはいずれも付けないという結論に達しました。

以前住んでいた家では2Fにお母さんの寝室で1Fがリビングという間取りだったそうですが、階段の両側に手すりを設置し毎日上り下りをして一見大変そうではあったのですが、返ってお母さんの元気と自信に繋がっていたのだそうです。
体力維持のためにも、なるべく頑張って階段を使ってもらうようにし、それでも階段を使えなくなった時のためにいつでも設備が導入できるようにエレベーター用配線が設置できるスペースを確保しておいたそうです。
これも母親を思う娘さんの思いが感じられます。

家づくりは家族の絆を深め、幸せな家族づくりの第一歩にもなるのではないでしょうか。