土地の地耐力について

■土地の地耐力とは?
一戸建ての耐久性を決定するキーとなるのは断然、地盤と基礎の強さです。
地盤が弱く、建て物の負荷に負けてしまうようであれば、建て物は傾いてしまいます。
この時の地盤の強さを「地耐力」と呼びます。
地耐力は、一般的な土地の場合、3トン/平米以上は備わっています。
もし、不安を感じる人は地質調査を行えばその土地の地耐力を知ることが出来ます。
この調査費用はだいたい10万円くらいで行う事が出来るでしょう。

■地耐力の測定方法(トン/平米)
3トン以下 標準貫入試験/積荷試験
・セットで行う事により、正確なデータが測定出来る
・セット価格は25万円~
3トン前後 スウェーデン式/サウンディング法
・多少の誤差がでやすい方式
・費用も安く、簡単に行える
・約8万円前後
・基礎工事はべた基礎で行う
3トン以上 しなくてよい
・関東ローム層なら5トンは期待出来る為
・基礎工事は布基礎で行う

■建築には、はじめの判断が重要
地盤で一番恐れるべきなのは「不同沈下」です。
これは、軟弱な地盤を埋め立てたり。傾斜地を造成した土地で起こりやすい現象です、
もし、現場周辺を観察してみて不安を感じる土地であれば、「標準貫入試験」と「積荷試験」をセットで受けるようにしましょう。
しっかりとしたデータが確認されれば効率的な基礎設計を組むことが出来るようになります。
土の中は私たちの目には見えない状況が広がっているため、こういった始めの判断が重要になるのです。

■最近の建築現場
最近の建築現場で良く見られるのが「べた基礎」を採用する住宅です。
特に、阪神大震災以降に急激に増え始めたように感じられます。
へだ基礎とは床下全面に鉄筋コンクリートを一体に敷き詰めた基礎のことで、建て物の主座を広い面で受け止める事が可能なため、単位面積にかかる重量を分散させることが出来ます。
このことにより、多少地耐力が弱い地盤であっても沈みにくい家が建ちます。
この様に、土地の地耐力が弱い場合にはそれなりの建築方法が採用されます。
ですから、自分の敷地にもし不安があるようなら時には地盤調査を行い、そのデータに基づいて基礎設計を行うようにしましょう。