見える部分での失敗談と見えない部分の欠陥原因
■新築5年程経つご家庭の失敗談
新築して5年程経つ方から住宅の失敗談を聞いたことがあります。
その方は地元の工務店で立てられたのですが、話しているうちに参考になる部分をいっぱい知ることができました。
では、その失敗談をまとめてご紹介します。
・リビング、ダイニングを広くワンルームにしたけど、子供が小学生になってから奥様が1人日中におり、床暖房をリビングとダイニングに区分してスイッチを設置していなたので経済的に悪い。
・設計時期が冬だと、つい夏場の冷房や通風の設備を忘れてしまう。
・地域のごみ分別の多さを考慮せず、キッチンにゴミが置けるスペースをつくれずはみ出してしまう。
・動いているだけで寒さが気にならないので、キッチンに設置した足元温風機は不要だった。
・子供部屋の収納を細かく考えたのに、プラスチック製の収納ボックスの方が便利。
・ドアよりも引き戸にすれば良かった。
・コンセントは一つの部屋に着き、最低でも2箇所は必要だったかも。
・和室の開閉式堀りこたつを作ったけど、結局面倒くさくて夏場でも畳の蓋をしない。
・洗濯機と浴室、物干し場の3つと、寝室はセットで考えた方が利便性が高まったかも。
・車の駐車スペースはよく考えたけど、自転車を置くスペースは配慮しなかったので、1台は置けても4台となると大変。
■住んでみないと分からない失敗と欠陥住宅を防ぐ部分
このように、家づくりの失敗は実際に住んでみないと分からない場合もあります。
一般的に竣工パーティは完成後すぐに行われるもので、建築に携わった人々はそこで家の意見を聞きます。
しかし、以前新築して3年程経ってから竣工パーティを開いたご家庭に招待していただき、家の住み心地をたっぷり聞くことができたのです。
ですから、完成してすぐよりも、しばらく住んでからの意見の方が本音だと言っても良いでしょう。
最初に取り上げた失敗談は、ハードな面よりも設備などソフト面での使用方法が問題点となっています。
このような、目に見える範囲のものは不具合といってもよく、大小でも治すことができます。
しかし、地盤や新体制、結露や気密性、住宅全体のバランスなどは目に見える部分ではないので、不良だと欠陥が起きてしまうリスクを高めるので、事前打ち合わせや施行の確認は大切です。