欠陥をなくして安全な家づくりをしよう
■欠陥、瑕疵、不具合の関係性を理解しよう
ひとくちに欠陥住宅と呼ばれていますが、その住宅の中には瑕疵(しか)という欠陥に近い状態もあれば、少しの不具合でもそう呼ばれる場合があります。もし何か起こっていてもそれは欠陥ではなく、不具合だということも少なくないのです。
瑕疵というのは、法律内容と一致していなかったり、基準の品質が備わっていないことです。
何でも全て欠陥住宅として片付けるのではなく、欠陥と瑕疵、不具合の関係性を理解していくことが、長い間住み続ける家づくりで重要な部分といえます。
・瑕疵
法律内容で「住宅して必要とされる性能が備わっていない」もので、欠陥より幅が広い。
・欠陥
主に基礎面で重大な不具合のことです。
設備面でも欠陥にあたる場合もあります。
・不具合
兼具や設備の動作不良などが起きてしまう現象です。
軽度の欠陥も含まれます。
■欠陥には必ず原因が潜んでいる
欠陥の現象が起きるには、必ず原因が潜んでいます。
その原因をしっかりと調べて、確認することが大切なポイントです。
欠陥現象の主な原因は、下記の4つです。
・不同沈下
特に土が盛ってある造成地が危ない
・構造での施行不良
金物や筋の違いによってバランスが悪い
・雨の配慮不足
ベランダの斜面や軒がない家
・職人の知識と経験不足
システムやユニットなど人気な設備の組み立てには経験が多く必要であり、難しい仕事に携わらないと不具合が多い
主な欠陥の原因はこの4つですが、特に厄介なのが不同沈下です。
この状態では、建物の床に傾斜ができてしまうでしょう。
近年は地盤調査が義務付けられているので、不同沈下の確立も減りました。ですが、一般住宅では「スウェーデン式サウンディング試験」という簡単な試験飲みでの確認です。
もし不同沈下のhぶ案があれば、土の圧密試験を推奨します。
この試験は土に荷重をかけて、地盤が将来的にどのように沈下するのか予測できる試験です。
この試験で良い結果がでれば地盤への安心感を得て、快適な家づくりを実現することができます。
しかし、費用はそれなりに掛かってしまう試験であるため、どこまで安全性を追求するかは、設計士とよく話し合うことが大切です。